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Faunas & Floras Phase2

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2008年 09月 18日

Test ♯943 てふてふ捜索隊 オオゴマシジミ 2008

Test ♯943 てふてふ捜索隊 オオゴマシジミ 2008_e0065734_014381.jpg

「オオゴマシジミ 2008 Summer」
Nikon D300/SIGMA APO MACRO 150mm F2.8 EX DG HSM/Photoshop CS2

8月5日に一寸野虫さんと行った長野の蝶の旅。
いよいよ、いるハズだけどどうせ出会えないだろうなぁ ... という種に出会えちゃった編のパート1であります。

高山蝶を満喫して、山の天気が急変しないうちに帰りましょうかと一歩を踏み出したまさにその時でありました。
名前がわからない紫色の花(クガイソウかな ... ?)に、見慣れないシジミチョウがいるのに気づきました。
一寸野虫さんに知らせると「オオゴマだ!」と予想以上に大きな反応。
すっかりぐったりな私でしたが、最後の気力を振り絞って(←大げさぢゃないんです、ホントにばてばてだったのです)撮りました。

ガイドの眼 ... 尾瀬、武尊山、日光白根山というサイトを拝見したところ、このオオゴマシジミは「環境省のレッドリストには準絶滅危惧となっていますが、事態はそんなに甘くはない。絶滅危惧(特)類に充分入るほどの危機的状況です」とありました。

オオゴマシジミはアリに依存する希少種です。
幼虫がアリと関係をもつのはキマルリやクロシジミが有名ですが、これらの種とオオゴマが異なるのは、前者の幼虫がアリに「世話してもらう」のに対し、後者は4齢幼虫までカメバヒキオコシ、クロバナヒキオコシの花や蕾を食べ、その後はシワクシケアリ(本やサイトによってはヤマアシナガアリと記載されています)によって巣まで運ばれ、その「アリの幼虫や蛹を食べて育つ」ということであります。

半草食半肉食なワケですが、どちらかだけではダメで食草とアリがいないと子孫を残せない、ハイリスクとしか思えない生活史をしています。
これだけのリスクに賭けて、どんなメリットがあるんでしょうねー。
投資でいったら、よほどのハイリターンがないとやってけない感じがしますです。

別のサイトには、「ポイントに行けばいつでも会えるというチョウではなく、時期や天候に左右されるし、会えるまで数時間待つこともある」とありました。
なるほど、ラッキーだったんだなぁと、いまさらながらにしみじみ感謝のこの頃でありました☆

by Faunas_and_Floras | 2008-09-18 00:08 | そのほかの水系


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