「越冬するクロコノマチョウ」
CONTAX RX/Talberg 7/Distagon T*25mmF2.8(MM)/R7.5mm/FujicolorPN400N/FUJICOLOR CD/Photoshop CS2
ネブトクワガタをさがして雑木林のなかをがさがさ歩いていたら、急にDX-9さんの足下から黒い影が飛び立ちました。クロコノマチョウの秋型オスです。
どうやらシダの生い茂るなかで越冬していたところをびっくりさせてしまったようです。
枯れ葉に降りた姿は見事な擬態ぶり。かなり大型のチョウですが、いったん目を離すともう見つかりません。翅の縁はあちこち欠損していて、幾多の危機を生き延びてきたことがうかがえます。
チョウというと昼行性で、種によっては夕方暗くなる前には活動をやめて休息してしまうイメージが強いですけれど、このクロコノマチョウは逆に夕方薄暗くなるとひらひらと飛び始め、夕闇のなかまるでコウモリのように見えます。
あまり開けたところに出てくることはなくて、薄暗い林内を舞うように活動するので「木の間」チョウと名がつきました。
成虫は樹液や果実が好きで、熟した柿を目当てにウチの庭に飛んできたこともあります。
近年の温暖化で北上している種のひとつです。近所の河原は食草になるジュズダマがたくさん生えているので、ここ数年でクロコノマチョウの数がずいぶん増えた感じがします。ウチの庭にきたクロコノマチョウも、きっと河原から飛んできたのでしょうね。
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