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2007年 07月 26日

Test ♯591 Longicorn Maniax 材木に集まる虫たちの物語

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「キマワリ」Nikon D70/TAMRON SP90mm F2.8Di 272E/Photoshop CS2

「お、いい材がある♪」
カミキリ巡りをしていて、けっこうあちこちに木材が積まれていることを知りました。
それは炭焼き用に集められたものだったり、冬の暖房に備えた薪だったり、樹木の間伐や伐採で出た木材を一時的に集積しているものだったり、いろいろです。
積み上げられた木材は樹種がさまざまですが、鮮度の点でも千差万別があります。まだ切られてそう日数を経ていない木材はカミキリたちがよく飛来します。やがて材のあちこちからキノコが出てくるようになってくると、タマムシやキマワリなど、やや古くて柔らかくなってきた木材を好む虫たちも集まってきます。上のキマワリは、小さな黒いキノコを食べている最中です。下のキマワリは、さらに割れ目に頭部を突っ込んでお食事中であります。よほど美味しいキノコがあるのを見つけたんでしょうね(笑)。

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「キマワリ」Nikon D70/TAMRON SP90mm F2.8Di 272E/Photoshop CS2

虫たちが多ければ、それを狙う捕食者も集まってきます。
代表的なのは、やはり蜘蛛の仲間でしょうか。ハエトリグモの仲間やコガネグモの仲間などいろいろな種類が見られます。でも蜘蛛の判別はムズカシくて、種類のわからない画像大量生産してます(^ ^;

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「キイロトラカミキリを捕獲したクモ」Nikon D70/TAMRON SP90mm F2.8Di 272E/Photoshop CS2

カミキリ同様、木材を繁殖の場として選んだ種も数多くいます。
ヒラタカメムシの仲間はあちこちの木材でよく見られます。とにかく、薄いです(笑)。まるで魚の開きの干物のような感じ。ヒラタカメムシを見るたびに、鳥など捕食者にしてみれば、食べがいがないだろうなぁとつまらないことを考えてしまいます(笑)。

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「ヒラタカメムシの仲間」
Canon EOS Kiss Digital X/Canon Macro Photo Lens 35mmF2.8/内蔵ストロボ/Photoshop CS2
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「横から見るとこんなに薄い(笑)」Nikon D70/TAMRON SP90mm F2.8Di 272E/Photoshop CS2

木材を見ていると、うわ!と驚くほど大きいアリを目にすることがあります。
どうやら女王アリで、土の中ではなく木材に穴を穿って巣を作る種類のアリみたいです。
この女王アリはいままさに穴を掘り始め、次世代を育むたいへんな作業をいよいよ開始したところですね。ちょっと判別に自信がありませんが、ムネアカオオアリじゃないかなと思っています。

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「女王アリの孤独な作業」
Canon EOS Kiss Digital X/Canon Macro Photo Lens 35mmF2.8/内蔵ストロボ/Photoshop CS2

いっぽうこちらはハチの仲間。女王バチがワーカーを育て社会性をもつタイプではなく、竹筒やパイプに巣をつくり、そこに狩ってきた獲物と卵を産むタイプのハチです。このハチは木材の深い割れ目が気に入ったらしく、狩ってきたバッタなどを運び込んでいました。

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Nikon D70/TAMRON SP90mm F2.8Di 272E/内蔵ストロボ/Photoshop CS2

見ていると、さかんに巣を出たり入ったり。そこで巣の入口付近にピントを固定して母バチが戻ってくるのを待ってみました。後肢の色から、アルマンアナバチかなぁと思うのですが、いたって自信ありません。
狩ってきた獲物に産卵して、コケなどで間仕切りをつくって巣の奥から順に詰めてゆきます。
このときはちょうど間仕切りにするコケを運んできたところですね。もうちょっと早いタイミングでシャッターを押したかったのですが、いつ母バチが帰ってくるかわからないし、なかなか一発勝負ではムズカシいであります(^ ^;

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Canon EOS Kiss Digital X/Canon Macro Photo Lens 35mmF2.8/EF25 II/内蔵ストロボ/Photoshop CS2

タマムシというと、あの玉虫色のいわゆる「タマムシ」を思い浮かべますが、もっとずっと小さいミリ単位のタマムシの仲間もたくさんいるんだということを知りました。これはホソアシナガタマムシかな??
なにせ小さいのでレンズが寄らないと撮影できないのですが、もうちょっと、というところでポロリと木材の奥に落ちて逃げてしまいます。落下政策であります。
このペアは交尾中で逃げなかったので、なんとか撮影できました。

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Nikon D70/TAMRON SP90mm F2.8Di 272E/内蔵ストロボ(スローシンクロ)/Photoshop CS2

虫の世界は激しい「寄生バトル」の世界でもあります。
触覚で木材の奥に潜む寄生相手を探知し、長ぁーい産卵管で麻痺させてから産卵する寄生バチたちもたくさん飛来してきます。このハチはたぶんヒメバチの仲間で、クロヒゲフチヒメバチがいちばん似てるような気がします。寄生バチはほかにもオオホシオナガバチなど、1日で10種類くらい見かけるときもあります。

自然のなかではごくわずかな空間で繰り広げられる「材木ワールド」のドラマ。
カミキリだけを見ていても新鮮な驚きがありますし、材木をとりまくその他の虫たちも個性的な種が多くて面白いです。
カミキリともども、これからもこの個性的な俳優たちを撮影してゆきたいなと思っています♪

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Test ♯572 Longicorn Maniaxはこちら
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by Faunas_and_Floras | 2007-07-26 23:59 | そのほかの水系


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