Faunas & Floras Phase2

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2007年 05月 03日

Test ♯457 てふてふ捜索隊

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「ヒメギフチョウ」
Canon EOS Kiss Digital X/EF70-200mm F2.8L IS USM/EF12_2/Photoshop CS2

前日に降った雪であたり一面は真っ白、歩くと雪がザクザク凍りついています。
気温マイナス2度の4/29の長野の山中。
なんでここへ来たかというと、ヒメギフチョウとの出会いを求めてであります。
今回のチーム神奈川は、虫の大先輩方におんぶに抱っこで終日ずっとポイントをくっついて巡りました。himsiro2000さん、FLAVORさん、Mさんにはたいへんお世話になりました。ありがとうございました。
虫の先輩方と行動を共にしていて感じるのは、フィールドで生き物の気配を感知する感覚が非常に優れているということです。これは虫影が見える見えないよりさらに鋭敏な、虫の第六感と呼びたくなる洞察力であります。
山向こうの雪の残る斜面でたくさんのホンシュウジカがのんびり草を食んでいるのを見たりしつつ、落石の多い山道を進みます。が、その先で着いたポイントはこの春の不順な寒の戻りを象徴するかのような景色が広がっています。木々は芽吹いていませんし、雪が気化熱で気温を奪ってしまうからでしょうか、日が射した場所でもなかなか暖かさが感じられません。
すぐさまUターンして、別のポイントへと急ぎます。最初の地点でもう今年のヒメギフの状態を察したらしく、いちばん標高の低いポイントに的を絞るようです。山のふもとまで一気に降りて、笹薮がひろがるポイントを丹念に探索を開始します。
「おっ、飛んだ飛んだ。ヒメギフだよ。」
逆光の林のなかで、淡く黄色に光りながら笹薮のすぐ上をすぃーと移動してゆく1頭のヒメギフチョウ。名前の通りギフチョウによく似ていますが、ちょっと可憐で小さい感じがします。体温を暖める場所を探しながら、ゆったりすぃーすぃーと飛翔してゆきます。
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ギフチョウはカンアオイを食草としますが、ヒメギフチョウはウスバサイシンが食草です。まだ出たばかりでやわらかそうな若葉の下に、壷が横倒しになったような花が咲いていました。もう地面すれすれで、ともすれば落ち葉に埋もれてしまうような位置で咲いています。きっとなにか理由があるのでしょうが、この花が虫媒花だとすると、どんな虫をターゲットにしているんでしょうね。
一方でヒメギフチョウはスミレなど青系の花が好きらしく、成虫はスミレなどで吸蜜し、ウスバサイシンには産卵するのみです。花粉は運んでもらえず、幼虫に食べられるだけの間柄に思えますが、ウスバサイシンが増えないとヒメギフチョウもまた分布を広げられないワケで、なーにか秘密がありそうな気がしますね。
ギフチョウの棲息する山では、あちらこちらでカンアオイが見られましたが、今回のヒメギフチョウのポイントは林の奥に小さな群落しか見つけることができませんでした。範囲を広げて探せばもっと見つかるのかもしれませんが、それにしても密度は低いように思います。ある意味、こんな乏しい食草だけに頼っていて大丈夫なのかなと心配になります。
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by Faunas_and_Floras | 2007-05-03 11:00


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