「トギレエダシャク」
Nikon D70/TAMRON SP90mm F2.8Di 272E/内蔵ストロボ/Photoshop CS2
フユシャクにグルーピングされる蛾のメスは、
翅が完全に退化しているか、ほぼそれに近いほどに縮小しているのが特徴ですが、
このトギレエダシャクのメスだけは、まるで「退化させるの、やーめた」と言わんばかりの
なんとも中途半端なサイズの翅になっています。
もちろんフユシャクの仲間で飛翔することはできませんが、はばたきの動きは可能で、
発達した肢でびっくりするくらいのスピードで歩きながら、ぱたぱたとはばたきます。
その動きはまるで
「飛べないニワトリがはばたきながら走ってくのにそっくりだ ... 」(笑)
この微妙なサイズの翅が、フユシャクのメスの翅が退化してゆくさなかの姿をとどめているのか正確にはわかりませんが、意外な事実が判明しました。
樹の幹のちょっとしたくぼみにとまり、この小さな翅を幹にぺたりとすると、キノカワガ真っ青の保護色になるのであります。
自然は偉大だ、と思った一日でした。
トギレエダシャクのオスはこちら。
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Test ♯409「トギレエダシャク」
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Test ♯408「トギレエダシャク」
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Test ♯407「トギレエダシャク」