「命が尽きるということ」(上下ともに)Nikon D70/TAMRON SP90mm F2.8Di 272E/Photoshop CS2
ウスタビガのオスです。
後翅がまったくといっていいほど失われていて、羽化してからの最後の一週間は、ずいぶん過酷な運命のなかを伴侶をもとめて必死に生きたことが窺い知れます。
ウスタビガのオスは明け方の5時頃から活動を開始して、夜が明けたあともメスを求めて昼間の森を飛び回るそうです。当然、夜にくらべて鳥に狙われる危険度が大きくなります。
ウスタビガが出てくる時期には、もう夜行性で夏鳥のアオバズクもいなくなり、昼より夜のほうがずっと安全な気がするのですが、あえて早朝から活動を開始する理由がなにかあるのでしょうね。
どんなにボロボロになっても、最後まで必死に生きたオスの姿から、命の美しさを感じられると良いのですが。
今回、上のカットを最初に選んだのですが、下のカットも、力尽きたオスを十字架が見守るようで、悩んだ結果、両方掲載してみました。
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