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Faunas & Floras Phase2

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2005年 11月 26日

Irregular serial ♯8

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「伏流水」
Canon EOS20D/TAMRON SP90mm F2.8Di 272E/Photoshop CS2

濁った川のまんなかに保たれた、清涼な小さな流れ。この澄んだ水が水草を育て、ひっそりとアオハダトンボを守ってきたと推測できます。では、この清らかな水はどこから供給されているのでしょう。
最初は、湧き水かと思いましたが、違うようです。でも本流の水がそのまま流れ込んだら、こんなに澄んだ水にはなりません。なにかのメカニズムが働いて、本流の水が濾過されているのでしょうか。
そこで、はたと思いついたのが河原の構造です。
河原は大部分が中州となっており、ふだんはその一部が岸とつながって半島のようになっています。中州はメートル単位の高低があるため、川の水量が増えると低い場所から順次浸水してゆくことになります。台風がくると、完全水没します。
さて、台風とはいかないまでも、ちょっとまとまった降水量があると、中州の低い場所は池のような水たまりになり、なかなか水がひきません。いつまでたっても蒸発してひからびないのです。なんでかなーと思っていたところ、思いついたのが「蒸発しても供給されてる?」ということでした。川の本流から地下水のように流れてきているのでは、と思ったのです。
同じことがアオハダトンボの生息域にも生じており、数百メートルも河川敷の下をくぐり抜け、天然の濾過フィルターで浄化された水が流れ出ているのではないでしょうか。

わたくしの稚拙な推論ですが、それを裏付けるキーワードを記したメールが届きました。
そのメールにはこう記載されていました。
「本種の生息は伏流水が流入し、良好な水質が保たれる場所に限定されるのではないか」
(つづく)

by Faunas_and_Floras | 2005-11-26 17:17 | Irregular serial


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