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Faunas & Floras Phase2

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2010年 03月 30日

Wake up♯48 てふてふ捜索隊 ニホンみやませせりモドキ 2010

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「ニホンセセリモドキ 2010 Spring」
Nikon D300/SIGMA APO MACRO 150mm F2.8 EX DG HSM/Photoshop CS2

カマキリモドキとかムクドリモドキとかスズメダイモドキとか、生き物には「モドキ扱いにされちゃった」種が多々おります。
アゲハモドキは、毒蝶であるジャコウアゲハに似てることでメリットを得てる可能性高いですから、人類が勝手に「モドキ」と名付けても文句はないでしょうけど、本日のニホンセセリモドキはかなり複雑な心境かもしれません。

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「ミヤマセセリ 2010 Spring」
Nikon D300/SIGMA APO MACRO 150mm F2.8 EX DG HSM/Photoshop CS2

蝶の場合、幼虫時代に食草から毒を摂取し体内に蓄積させるケースが多いらしいのですが、ミヤマセセリの食草はクヌギ・コナラ・カシワであります。これらの葉に毒もしくは不味い成分はないと思いますので、少なくとも鳥がミヤマセセリを捕食したら、そのまま何事もなく飲み込むと推測できます。

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「ニホンセセリモドキ 2010 Spring」
Nikon D300/SIGMA APO MACRO 150mm F2.8 EX DG HSM/Photoshop CS2

一方、モドキ扱いにされちゃったニホンセセリモドキですが、こちらは食草が(毒成分を含むと考えられる)クマツヅラ科。毒といっても、要は捕食者に「うぇ、不味い!」と言わしめればOKなわけで、ニホンセセリモドキはこれで身を守っている可能性が高いと推測されます。
つまりミヤマセセリの方が、毒蛾であるニホンセセリモドキに擬態しているニホンセセリモドキモドキなんじゃなかろうか、という気がいたしますです。

あぁ、ややこしいσ(^_^;)

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「ミヤマセセリ 2010 Spring」
Nikon D300/SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC MACRO/Photoshop CS2

で、このたびようやく念願のニホンセセリモドキと初対面できたのですが、どれくらいミヤマセセリに似ているかというと、似てるっちゃぁ似てるけど。。。な感じ。

まず大きさは明らかにミヤマセセリの方が二まわりは大きく見えます。
飛び方も、ニホンセセリモドキはコツバメのようにぱぴゅーと飛びます。
ニホンセセリモドキを知らずに山道で出くわしたら、まず黒くて小さくてすばしこくて、コツバメ!?と思って網を振ると思います。で、見てみると後翅に特徴的な黄色い斑。あら、ミヤマセセリ ... にしてはヘン!!」
ということで、こんな和名になっちゃったのかしら(笑)

なんだか、まだまだ謎が多そうなニホンセセリモドキなのでありました。

Wake up♯46 ルリオビナミシャク 2010に追記しました。

by Faunas_and_Floras | 2010-03-30 23:20 | そのほかの水系


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